1. 出版不況
出版不況と言われて久しい。ここ10年で数多くの出版社が倒産に追い込まれている。主なところを挙げるだけでも下記の通り。
ゴマブックス
児童書からビジネス書、タレント本やケータイ小説の書籍化まで幅広い書籍を意欲的に手掛ける、売上高30億円規模の中堅出版社であったが、業績不振により2009年9月に民事再生法適用を東京地裁に申請(倒産)。尚、株式会社ごま書房新社VMとは一切の資本関係はない。
バウハウス
主に男性向けの雑誌やムック、DVDの制作・販売を行っていた。2007年3月26日、メディア・クライス株式会社が全業務を引き継ぎした(事実上の社名変更)が、そのわずか2年後、2009年3月9日にメディア・クライス株式会社は東京地裁に自己破産を申請(倒産)。いくつかの雑誌はインフォレスト株式会社など、他社に引き継がれた。
新風舎
2008年1月7日、東京地方裁判所に民事再生を申請。その後再建支援を表明していた企業が支援を断念したため、破産手続に移行した。出版のためのデータなどは株式会社文芸社に引き継がれた。尚、株式会社文芸社とは一切の資本関係はない。
そのほかにも英知出版、碧天舎など、無名の会社を含めればそれこそ無数の出版社が次々と倒産しており、講談社の子会社である光文社でさえも業績悪化による不安説がささやかれているほどである。 いったい、出版の世界に何が起こっているのか。 この疑問への回答としてはインターネットの影響が挙げられることがほとんどである。事実、そうなのだろう。インターネットの普及によって余暇時間は大きく奪われた。特に読み物に関しては定額の通信費を支払うのみで、ウェブ上に存在する無限ともいえるテキストを読む事が可能になった。以前ならば雑誌を買っていた読者が、今は無料のブログやニュースサイトの閲覧で満足してしまっているのである。
そして2010年。 これからまた、新たな変化が間違いなく起こる。それも、出版業界により直接的に打撃を与えるようなパラダイム変化が訪れようとしている。電子書籍の登場である。
Kaoru Mizutani 2010/04/10
